IWC(アイダブルシー)-腕時計 評判
【IWC】 みんなの評判! 【レビュー406件】
【IWC】 バイヤーの辛口コメント! 【レビュー77件】
【IWC】 ここが良い点・悪い点! 【レビュー118件】
ドイツ国境にほど近い、スイス・シャフハウゼン。IWCは、この地に本格的な時計産業をもたらした時計ブランドである。
創業者は、アメリカ人エンジニアのフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズ。
彼は、アメリカの最先端技術とスイス伝統の職人技術とを融合させることで、当初より独自性を確立した。
懐中時計の製造においては、歩度が微調整できるように緩急針を長く設計した「ジョーンズ。キヤリバー」(1875年頃)や、「デジタル表示式ポケットウオッチ」(1885年)の採用などで優れた技術力を発揮する。
市場の中心が腕時計へ移行すると、開発はさらに加速。
航空時計の最高傑作とも称される「スペシャル・パイロット・ウォッチ」(1936年)や、ラグジュアリーな大型高精度ウオッチ「ボルトギーゼ」(1939年)、圧倒的な耐磁性能を有する「インデュニア」(1955年)など、いまも続く名作を生み出している。
また、1985年には500年先まで正確にカレンターを表示できる「ダ・ヴィンチ」を発表するなど、複雑機構でも存在感を示すこととなる。
ここ数年は、先述のシリーズに「ポートフィノ」「アクアタイマー」を加えた6シリーズのフルモデルチェンジを順次行っている。2007年には「ダ・ヴィンチ」を丸形からトノー形ヘシェイプを変更し、2010年には伝説の高級マリンウォッチ「ヨットクラブ」が「ポルトギーゼ」に加わるなど、純粋な改良に終わらないサプライズもあり、毎年のSIHHでも高い関心を集めている。
また2012年の「パイロット・ウォッチ」や、翌年の「インヂュニア」などでは、シリーズのマニュファクチュール化を推進中。と同時に、機構では「コンスタントフォース」や「デジタリレデイト/マンス」の開発、素材ではセラミツクやチタニウム、カーボンの採用など、伝統に甘んじることなく先進的な時計開発を実践している。
創業150周年を迎えたIWC。
無論、100年を超える老舗が少なくないスイスでは決して珍しいわけではない。だが、それがドイツ語圏ではぼ唯一の時計メーカー、IWCとなれば重みは格別。
この祝福すべき年を記念してIWCが発表したのが、これまでに作ってきた歴史的な傑作腕時計6モデルで構成されたヴイィテージ・コレクションというのだから驚きだ。
ラインナップは、「パイロット・ウォッチ」、「ポルトギーゼ」、「インデュニア」、「アクアタイマー」、「ダ・ヴィンチ」、「ポートフィノ」の全6機種。
もちろん、それぞれが単なる復刻版ではなく、現代の技術を駆使してアレンジされており、そこにまた新たな魅力が付加されている。
そのひとつが手巻きモデルに搭載されたCal.98をベースとするムープメント。
これは創業初期に製作された、いわゆる「ジョーンズ・キャリバー」の要素を取り入れながら進化させたものだ。
一方、自動巻きモデルに搭載されるのが自社製のCal.80111である。
面白いのは「ダ・ヴィンチ・オートマティック」で、1969年に発表されたオリジナル・モデルは、当時、最先端であったクォーツ・ムーブメントを搭載していた。
だが、今回のモデルでは、機械式の自動巻きムーブメントが採用されている。
なお、ヴィンテージ・コレクションは、ステンレス。
モデル(ダイアルはプラック)とは別に、プラチナ・ケースでシルバー・ダイアルのモデルが各500本製造され、初回生産分140本については、装飾を施したレザー・ケースに収められてセット販売されている。
まさにIWCファン垂涎のアイテムだが、いつも発表と同時に予約で一杯になる。
IWCとリシュモングループの統合によってIWCの経営にどんな影響があったのか。
次の取材はこれを解明したいと考えていたら、うってつけの人物が新作発表のため東京にやってきた。
それがハンネ・パントリ氏。
ハンネ・パントリは、1942年、スイス生まれ。クレディ・スイスなどを経て1972年にIWC入社。
2002年4月から現職。
「IWCは30万円から3000万円までの幅広い価格帯を持ち、カジュアルからラグジュアリーまで作れる会社です。それが我々の戦略であり、強みなのです」
氏はリシュモン以前からIWCの重役を務め、現在は取締役会のメンバー。
彼ほどリシュモン以前と以後を語るに適切な人物もいない。
「そんなに大きく変わってはいません。通常、あのような形で統合されると、古参社員が退職し、トップがコンツェルンから送られた人物にすげ替えられて組織も変わることが多いものです。しかし、そうはなりませんでした。私も実は一度退職したのですが、すぐに呼び戻されたのです。そんなわけで変化はありませんが、強いて一言えばチャンスの拡大。これまでは独自の販売網でセールスしていましたが、今は世界中にネットが広がり、各国で売られるようになったのは良い変化です。もの作りに関しても急激な変化はありません。グループの会議では互いにバッティングする製品を出すのはやめようといった話は出ますが、直接、製品開発に意見を出されたことはまったくないですね。市場戦略も同様です」
確かにそうかもしれないが、我々から見ると製品作りも広報戦略も、以前より速度が早まった印象がある。
そして製品の評判も良く「IWCは売れている」とも聞く。
それはリシュモン効果ではないのか?
「おっしゃるとおり我々は早い成長を記録しています。それは世界でも日本でも。明確な答を出すのは難しいですが、我々は常に厳格な仕事をし、それが実を結んだということだと思います。たとえていうなら"イギリスの芝生"。ある人がイギリスの芝生を見て"どうやればこんなに美しい芝生ができるのか?"と聞いたのです。するとイギリス人はこう答えました。"それは簡単。毎日刈って水をやるだけ"と。しかしそれを100年、毎日やらなければなりません。我々の仕事もそういうことです」
なるほどIWCの成功の秘密は、彼らの地道さにあるということか。
ただ、その背後に、スイス時計業界ではぼ唯一のドイツ語圏メーカーという特殊な事情があった、とパントリ氏は説明する。
「これには長所と短所があるのです。短所は時計産業の中心であるフランス語圏と離れているため、その地方出身の時計師の雇用が難しいこと。ところが、これが逆に長所でもあり、だからこそ我々は自前で時計師を育成することになったのです。それは1970年代にクオーツ。ショックが起きたときでも変わりませんでした。当時、フラス語圏の会社では、将来は電子時計の時代になると予測し、時計師の育成をやめたのです。今ではシャフハウゼンの地元新聞に、ジュネーブの某有名メーカーから"時計師募集"の広告が出るほどです。つまり、シャフハウゼンにはいい人材がいると、フランス語圏も認めているのです」
インデュニア・パーペチュアル・カレンダー・デジタル・デイト/マンス Ref.lW379201
421万500円
2013年に生まれ変わったインデュニアの代表作。日付が1日進むたびに生じる少量のエネルギーを蓄積し、それを月末に放出して各ディスクを動かす特殊機構を備えている。
ビッグ・パイロット・ウォッチ “トップガン・ミラマー" Ref.IVV501902
164万8500円
米国海軍エリートパイロントの養成学校、通称"トップガン"の名を冠し、その養成学校があったミラマー海軍航空学校に敬意を表した一本。直径48mmのケースはセラミンク製だ。
ポルトギーゼ・オートマティック Ref.lW500107
122万3250円
7日間巻きを備えたポルトギーゼの自動巻き仕様。スモールセコンドとパワーリザープを備えた2インダイアルの文字盤がクラシックな雰囲気を演出。サイズも程よく着けやすい。
ポートフィノ・ハンドワインド・エイトデイズ Ref.IW510107
182万1750円
2007年、2011年と近年2度にわたるフルモデルチェンジによって洗練さを増したシリーズの、8日間巻き自社ムーブ搭載モデル、ストラップはサントーニ社製だ。
パイロット・ウォッチ・ハンドワインド
129万6750円
1936年に登場した初期の航空パイロット用腕時計がモチーフ。手巻き、Cal.98300。パワーリザーブ46時間。SS。直径44.0×厚さ12.0mm。6気圧防水。
パイロット・ウォッチ・ワールドタイマー
69万6750円
2012年にフルモデルチエンジしたパイロット・ウォッチコレクションのひとつだ。旧作は日付表示のように小窓の数字で第2時間帯を示すUTCウオッチだったが、この現行モデルはワールドタイム機能を搭載。メインの時分針は現在の現地時間を示しており、異なるタイムゾーンヘ移動する際には時針だけを時間単位で動かすことが可能で、日付表示も連動する。しかも、この操作中も24時間リングで示される世界各国の時刻が影響を受けることはない。見た目にもIWCらしいスタイリッシュなデザインは好感度抜群。ビジネスシーンで「できる男」を演出してくれるのは間違いない。スマホやPCなど磁気発生物に囲まれて生活する現代人にとって、軟鉄製インナーケースによる耐磁性能も心強い。3日表示のデイトは見た目が楽しいものの機能的なメリットはゼロ。ワールドタイムの機能面でも取り立てて高性能ではなく、標準的なレベル。それにしては値付けが高すぎるのだ。
ポルトギーゼ・ハンドワインド
140万7000円
1939年、ポルトガル商人の注文で製作した懐中時計ムーブメント搭載の大型腕時計が原型。手巻き、Cal.98295。パワーリザーブ46寺間。SS。直径44.0×厚さ10.0mm。3気圧防水。
インヂュニア・オートマテイック
87万6750円
1955年に、科学者や技術者向けに開発された高耐磁性モデルをベースとする。自動巻き、Cal. 80111。パワーリザーブ44時間。SS。直径42.5×厚さ14.5mm。12気圧防水。
アクアタイマー・オートマテイック
87万6750円
1967年、マリンスポーツのブームに応えてIWCが同社初のダイバーズ・ウォッチを製作。自動巻き、Ca l.80111。パワーリザーブ44時間。SS。直径44.0×厚さ14.5mm。12気圧防水。
ダ・ヴィンチ・オートマテイック
87万6750円
1969年に発表されたIWCとしては初めてのクォーツ時計が初代のダ・ウインチだった。自動巻き、Cal. 80111。パワーリザーブ44時間。SS。直径42.0×厚さ13.5mm。3気圧防水。
ポートフィノ・ハンドワインド
151万2000円
1984年に古典的な魅力を持つゴールド・ケースのラインが誕生。それが「ポートフィノ」。手巻き、Cal. 98800。パワーリザーブ46時間。SS。直径46.0×厚さ11.0mm。3気圧防水。
ダ・ヴィンチ・クロノグラフ"ローレウス・スポーツ・フォー・グッド"
198万4500円
従来のモデルではレザー・ストラップのみだったが、近年はブレスレット仕様も登場。売上の一部がローレウス財団に寄付され、慈善事業に役立てられる。自動巻き、Cal.89360.クロノグラフ、日付表示。SS。縦51.0×横43.1×厚さ14.1mm。3気圧防水。世界限定1000本。ブレスレットの調整は、バックルのボタンを押して5mmまで可能。現在は本モデルのみだが、将来は他モデルに採用の可能性も考えられる。
ダ・ヴィンチ・パーペチュアルカレンダー “クルト・クラウス"
298万2000円
昨年、ビンクゴールドとプラチナで登場したダ・ヴィンチの永久カレンターがスチールで登場。裏蓋に主任時計師クラウス氏の肖像入り。自動巻き、Cal.79261。クロノグラフ、永久カレンター。SS。縦51.0× 横43.1×15.2mm。3気圧防水。世界限定3000本。
ダヴィンチ・オートマテイック
161万7000円
久々に登場したレディスモデル。大型日付表示と秒針停止機能を装備し、実用性も十分。文字盤はブラウンとシルバー。ジュエリー・モデルも用意されている。自動巻き、Cal.30130。大型日付表示。18KRG。幅35.6×厚さ10.9mm。3気圧防水。
スピットファイア・ダブル・クロノグラフ
125万4750円
ドイツのナショナルサッカー・チームのための限定バージョン。最初の24本は選手などに贈呈。自動巻き、Cal.79230。スプリントセコンド・クロノグラフ、日付・曜日表示。SS。直径44.0×厚さ17.1mm。6気圧防水。世界限定500本。
パイロット・ウォッチ UTC“ アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ"
202万6500円
飛行家・作家のサンテグジュベリに捧げる新作。Ptモデルが1本製作されオークションにて販売。売り上げの一部は慈善事業に。自動巻き、Cal.30710。24時表示、日付曜日表示。18KRG。直径44.0×厚さ12.9mm。6気圧防水。世界限定1939本。
アクアタイマー・クロノグラフ “クストー・ダイバ―ズ"
75万750円
海洋学者ジャック・イブ・クストー(仏)の偉業を顕彰する限定版。新作はブルーとイエローのコンビ・ダイアルが登場。自動巻き、Cal.79320。クロノグラフ。日付曜日表示。SS。直径44.0×厚さ15.0mm。12気圧防水。世界限定2500本。ケースバックには洋上を行くクストーの海洋探査船「カリブソ号」の勇姿が刻まれ、それがゴールド・メッキのガラスで保護される。
ファーザー&サン/ビッグ・パイロット・ウォッチ&パイロット・ウオッチ・マークXVI
593万2500円
父と息子での使用を前提に、lWCの伝統的パイロット・ウォンチを継承して開発。自動巻き、Cal.51111、日付表示。Pt。直径46.2×厚さ15.8mm。6気圧防水。自動巻き、Cal.30110。日付表示。SS。直径39.0×厚さ11.5mm。6気圧防水。
イギリス軍ミリタリー
23万円
ミリタリー・ウオッチを作っているかどうかが、その時計メーカーの製品に対する信頼性を計るひとつの基準でもある。どんな条件下でも精度を失わない頑強さと精度が、ミリタリー・ウオッチの条件であり、そうした時計を作り得るメーカーは決して多くはない。ミリタリー・ウオッチの名門メーカーのひとつがインターナショナル・ウオッチ・カンパニーだ。1950年代に作られたイギリス軍用時計は、スモールセコンド付きの一般用時計で、イギリス政府の官給品であることを示すブロードアローが文字盤に描かれている。また、楕円にIWCと記した、フィッシュアイと呼ばれる1950年代のロゴが記されている。裏ブタを見ると、陸軍用であることを示すWWWの文字が刻まれている。これはWaterproof Wrist Watchの略で、1930年代後半から1940年代後半まで、陸軍一般用時計の記号として使われていた。さらにM157986という数字が刻まれているが、MはIWCを表し、数字はシリアルナンバーだ。最もシンプルなデザインで、最も時計としての機能を発揮する時計にちがいない。
グランド・コンプリケーション
2500万円
その名前のとおり、複雑さをきわめる時計だ。現代のスイス時計の製造技術の粋を集めた傑作であることに、異論をはさむ人はいないだろう。1868年に創設され、創業当初から機械を時計作りに導入しながらも手作業を現代にまで残しているIWCが1990年に発表し、その年のバーゼル・フェアでは最も注目された時計だった。「オルロジェ・コンプレ」と呼ばれる万能の時計職人をトレーニングする資格をもつ唯―のメーカーならではの時計であり、腕時計の小さなスペースに可能な限りの機能を盛り込んでいる。プラチナ・ケースに659個の機械部品を入れ、文字盤には味の針が動く自動巻きのグランド・コンプリケーションは、時刻に加え、25世紀まで機械的にプログラムされた永久カレンダー表示月齢表示、クロノグラフ機構を備えている。さらに時計技術のなかでは最難関といわれるミニッツリピーター機構も備え、1時間、15分、1分単位で中に組み込まれた2本のハンマーが美しい音で時を打つ。クオーツ主流の時代に7年の時間をかけて開発された機械時計の傑作だ。
インヂュニアSLオートマチック
240万円
IWCのミリタリーウオッチの流れをくむのが、インヂュニアだ。1940年、第2次世界大戦が勃発した直後に、 ドイツ軍のパイロット用として、いわゆるBウオッチが作られた。これは偵察用時計意味で、ポケットウオッチ・ムーブメントを使つた大型の時計だ。その後、1948年に手巻きムーブメント、キャリバ89を使ったイギリス空軍パイロット用時計のマークⅢが開発された。厳しい環境の下での使用に耐える時計の開発技術が、最高に耐久生のある腕時計、インヂュニアを生んだ。インヂュニアが誕生したのは1954年のことで、自動巻きムーブメントを使ったことは、当時としては画期的なことだった。そして1970年、インヂュニアSLが登場した。この特徴は、8万アンペア/メーターの超耐磁性を備えていることにある。2重ケースを採用し、内部ケースは耐磁性軟鉄だ。通常では機械式時計を4800a/mの磁性にさらして、日差45秒以上の狂いがなけれ耐磁性があるといわれる。それをはるかに凌駕したインヂュニアだが、1989年に耐磁性50万a/mが開発され、より進化した。
マーク XII
35万円
いまや伝説となった手巻ムーブメント“キャリバー89"を装備した“マークXI"は、パイロット用腕時計の後継者だった。最初に作られたのが1948年。以来、つい最近まで当時のままで空軍部隊に供給されていた。出荷前に648時間にもおよぶ厳格な検査を経ると知れば、その信頼性が高い評価を得たのも、驚くことはないだろう。さまざまなプロ仕様を装備した本格派でありながら、シンプルで使いやすさに徹した銘品"マークXI"、その伝説の、パイオニアだけが持つパイロット用腕時計の頑強な性格をあますところなく受け継ま現代に忠実に甦らせた復刻モデルが"マークXII"だ。強烈な磁界の中でも磁気の影響を受けないように工夫された軟鉄インナーケース、秒針停止機能、低圧下でも耐えうるドーム型サファイアガラス、そして、新しく加わった自動巻ムーブメント、ねじ込み式リューズ、日付表示などの最先端の機能が、いつまでも飽きのこない当時と全く同じエレガントなデザインの中に高精度に組み込まれている。IWCパイロットウォッチシリーズの7代目モデルとして登場した"マークXII"。それは、こだわりの美学を持つ男たちのための魅力あるパイロットウォッチだ。
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