JEAN ROUSSEAU(ジャン・ルソー)-腕時計 評判
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ジャンルソーは、1954年にフランスのブザンソンで創設された、腕時計ストラップブランドだ。
純正のストラップでは満足できずに、オーダーメイドで自分好みのストラップを作る人も少なくない。
日本においても独自展開を始めたジャン・ルソーは、品質の良さと納期の短さでも知られた存在だ。
しかしこのメーカーが、ブザンソンで始まったことを知る人は少ない。
ジャン・ルソーは１９５４年に、ジャン・ルソーなる人物によって設立された。
この地は昔から時計産業が盛んであり、しかもビッグメゾンが多数拠点としているジュウ渓谷とは山を挟んだだけという土地にある。
さらに皮革産業も昔から盛んであったため優れた職人も多い（エルメスの工場もここにある）。
つまり時計のストラップを生産する上で、非常に理に適った場所なのだ。
「ブザンソンにおける時計産業の規模はだいぶ小さくなりましたが、ここはスイスのウォッチバレーが近いので全く問題はありません。わが社の商品は誰もが知っている名門ブランドの時計の一部となって出荷されていますよ」
と誇らしげに語るのは、ジャン・ルソーのプレジデントを務めるジャック・ボルディエ氏。
彼は自らを、ストラップ界の"マニュファクチュール"であると宣言する。
ジャン・ルソーでは自社で革を購入し、社内の工場でなめしや染色を行う。デザインから縫製まで全てが一貫している点は、まさにマニュファクチュール。
当然社内にＲ＆Ｄ部門もあり、時計メーカーと同じようにＣＡＤシステムを駆使して設計を行い、腕回りのフィッティングにこだわりながらプロトタイプを製作している。
ここまで自社で行うメーカーは、ジャン・ルソーのみだそうだ。フランス政府からは伝統工芸企業として認められているというから、そのステイタスの高さがわかる。
革のなめしは、素材の能力を引き出すための大切な工程。
ジャン・ルソーでは世界中から極上の革素材を輸人しており、カーフはヨーロッパ、シャークスキンは日本、最も高価なアリゲーターはアメリカ産だ。
むせかえるような薬品のにおいの中で、丹念に革に仕上げを施していく。特に印象的だったのが、革を柔らかくするための大きな樽。この中には硬式テニスボールがいくつも入っており、樽を回転させることで、ボールが革を揉み込んでいく。これこそが、世界中の腕時計を支えているジャン・ルソーが、様々な実験を経てたどり着いた秘伝中の秘伝なのである。
様々な工程を経て革素材として完成したら、最後に入念な検品工程に入る。耐久性はもちろん耐汗性や耐紫外線性などを多角的に調べていく。
ここでの検査が終わるとストラップに使用できる革として認められる。革素材はストック用倉庫に保管されるのだが、この建物だけは窓に格子がはめられていた。仕上げられた素材は、オーダーに応じた金型を使って、１本ずつ型抜きしていく。
特に高価なアリゲーターは、限られた素材の中からできるだけ多くのストラップを作る一方で、美しい模様も残さなくてはいけない。そのため、アリゲーターだけは専門の熟練職人がカットを担当している。
機械が立ち並ぶ工房内には、多くのスタッフが真剣な面持ちで作業している。
工場では７０名が働いており、ほとんどが地元出身者だ。
工作機械は最新型ばかりでなく、２５年以上使い込んできたものもある。さらに自社で製作した機械もあり、ストラップ作りへの情熱は熱く、そして深い。
工房中に並んだ金型が、静かにそれを伝えている。
「我々はメーカーからの要求だけをこなしているだけではありません。新しい素材やスタイル、色を研究開発し、我々からメーカーヘ提案することもあります」
ビッティやシーズン毎のコレクションにはなるべく足を運び、ファッションのトレンドをつぶさに観察することで、次なるトレンドを仕掛けるのも大切な仕事だ。
「ここ数年はシルバー系のメタルカラーやエナメルが流行りましたよね。その流れを受けて、来年は上品なきらめきを楽しむパールカラーが流行ると呪んでいます」
ジャン・ルソーでは、薄型のラバーストラップにステッチを人れる技術も開発している。これは人気のラバーストラップヘの提案なのだとか。
これも来年辺りどこかのブランドに採用されるかもしれない。我々はつい時計本体の話にだけ集中しがちだが、その時計を美しく見せるためには、美しいストラップが必要不可欠だ。
時計の美を支える名参謀に敬意を払って、まずはオーダーストラップに、もっと注目してみてはどうだろうか。
コクシネル・ストラップ
3万2500円
「コクシネル」とはフランス語で「てんとう虫」のこと。そのてんとう虫は、「幸せの虫」と呼ばれ、身にまとうことにより、病が取り除かれ、願いが叶うと言われている。そんなてんとう虫を、ストラップに可愛くあしらった大人の遊び心満載な作品だ。カラーは、なんと70種類ものバリエーションから選ぶことができる。
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